作品詳細
情感溢れる世話物の名作を。「新版歌祭文」は安永9年(1780)に大坂竹本座で初演された近松半二の人形浄瑠璃。「歌祭文」とは当時流行した世俗的な物語を三味線で弾き語るという芸で「新版歌祭文」は有名な“お染久松”の心中事件を題材にした作品のひとつ。
舞台は大坂・野崎村にある久松の実家。奉公先の油屋で金を紛失した咎で実家に戻された久松、久松を慕う許婚のお光、そして久松を追って来た油屋の娘お染。三人の若者たちの純真な恋と、それを見守る家族の絆が描かれる。平成21年12月歌舞伎座さよなら公演より、福助のお光、橋之助(現・芝翫)の久松、孝太郎のお染、彌十郎の久作、秀調の後家お常でお届けする。
(2009年/平成21年12月・歌舞伎座)
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