南氏大いに惑う

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作品詳細

源氏鶏太が「講談倶楽部」に連載した同名小説の映画化。
「おじさま!一万円で私を買って」奥様は奥様、私は私!ドライなハイテイーンやよろめきマダムが入り乱れ、金か愛情か微笑しい笑いの連続の名篇。

南氏は小さな鉄工会社の青壮社長である。ある夜、見知らぬ若い娘から「私を一万円で買って」とささやかれた。が、娘はあまりにあどけない。十九才だと。名をはるみという。南氏は驚いた。彼の末娘と同じ名だったから。彼女の父は戦死し、母が病気で、その治療費をどうしても手に入れようと、はじめて男に話しかけたのだといった。南氏は、はるみに一万円を渡した。君に無期限で貸そう。家に帰ると、南氏の妹広子が夫婦喧嘩の挙句やってきていた。夫の内田が十九才の愛人をつくったからだという。

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(C) KADOKAWA 1958

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