作品詳細
横溝正史原作の『人形佐七捕物帖』を時代劇の巨匠マキノ雅弘が映画化。怪奇とスリルとお色気、百鬼夜行の大江戸に人形佐七の大捕物!
浅草奥山の南京一座の花形、手裏剣投げの南京おさきの楽屋へ一人の男が入って来た。「手前は丹波屋宗兵衛の番頭、茂蔵と云う者で…」、招待の席へは出たことのないおさきが宗兵衛の招きと聞くと、はっと振り返った。「大夫、頼んます」その時入って来た若い衆の声におさきは緊張した顔つきで立ち上がった。くねくね踊る蛇踊りのお綱、おさきの手裏剣が飛ぶとお綱の体は壁に縫い付けられていった、拍手喝采の客席には宗兵衛と、人形佐七がじっと舞台を見つめていた。夜も更けた大川端、酔ったのか一人の女が手裏剣に喉を刺されて死んでいた。そして、さらに第2、第3の殺人事件が発生し…。