作品詳細
杉浦明平のルポルタージュ『台風十三号始末記』を、八住利雄と山形雄策が脚色し、山本薩夫が映画化した。海辺の町が巨大台風の直撃を受け大きな被害を受ける。県会議員、町長、議長たちは、無事だった小学校をわざと取り壊し、台風の被害だと国から一千万円の補助金を受け取ろうと画策していた…。台風に襲われた町を舞台に、補助金をせしめようとする役人たち、被害に苦しむ住民たちの姿を痛烈に風刺した社会派ブラック・コメディ。如何にも山本監督らしい権力批判が感じられる映画。
人間の醜い欲望を軽快なタッチで描く風刺喜劇。東海地方の田舎町を台風が直撃。町は大損害を被るが、それを口実に町長や県会議員らの一派がひと儲けを企む。被害のなかった小学校の校舎を壊し政府の補助金をせしめようというのだ。だが、町の青年団がその陰謀に気づき…。