作品詳細
江戸時代には弥生三月に行われていたといわれる浅草の三社祭。その祭礼の山車人形に魂が入って踊るという構成の変化舞踊。歴史上の英雄である「神功皇后と武内宿禰」の戦物語、宮戸川から浅草観音を拾い上げた漁師に善玉と悪玉が取りつく「三社祭」、通人と国侍のほろ酔いでのやりとりが楽しい「通人・野暮大尽」、雪に包まれた清涼山に勇壮な獅子の精が現れる「石橋」と、異なる役柄を二人が次々と踊っていく変化に富んだ勘太郎(現・勘九郎)、七之助兄弟による若さみなぎる舞踊。
(2002年/平成14年8月・歌舞伎座)