作品詳細
「大都会」「旋風街」の久松静児復員第一回監督作品。
青白い燐光を放って光る顔が弁護士の野辺地と、脱税を計画中の戦時成金倉石金之助の邸に現れ、五百五十万円の宝石を国家に還えせと宣告して風の如く消える。翌日山崎警部の見張りの目をくぐって宝石が姿を消してしまった。倉石家には今家を捨てて母方の姓稲田を名乗ってレヴューの演出家をしている先妻の子徳穂と、後妻昌枝の娘美也子があった。徳穂は事件の当夜美也子の所を訪ねていたため嫌疑がかかり、取り調べの結果アリバイは成立したが、問題の宝石は夜光る顔によって警部の許に届けられ、その事から警部は徳穂がもう一人あることに気付く。