作品詳細
宇能鴻一郎の若き日の芥川賞受賞作の映画化。“鯨神”と呼ばれ恐れられている悪魔のような巨大な鯨を倒す為に全てを賭ける青年と渡り者の鯨取りの対決を、鯨神への復讐に熱病のようにとりつかれている明治初期の九州の漁村を背景に描いた佳作。
九州和田浦に「鯨神」と呼ばれ、何百人もの漁師たちを海に沈めていった巨鯨がいた。シャキも祖父、父、そして兄までも鯨神に殺され、いつか自分の手で鯨神を討ち取ると心に決めていた。ある日、「鯨神を討ち取ったものに一人娘を嫁にとらす」という鯨名主の宣言を聞きつけ、紀州からやってきたたくましい男が鯨神征伐に名乗りを上げる。そして、村に鯨神襲来の知らせが…。