作品詳細
三谷幸喜 作・演出の新作歌舞伎がシネマ歌舞伎に!
ロシアからふるさと日本を目指す予測不能の歌舞伎ロードムービー!
三谷幸喜が松本幸四郎と再びタッグを組み、PARCO 歌舞伎『決闘!高田馬場』以来13 年ぶりに歌舞伎作品に挑んだ本作は、累計発行部数200万部を誇る、みなもと太郎の人気歴史ギャグ漫画「風雲児たち」(リイド社)を原作とした新作歌舞伎。見知らぬ異国の地ロシアに漂流し、様々な困難に直面しても日本へ帰ることを諦めず運命と闘い続けた実在の人物、大黒屋光太夫の物語を2019年 6月歌舞伎座で上演。連日大盛況だった舞台を、今度は三谷幸喜自らが監修として映像編集に携わり完成されたシネマ歌舞伎がいよいよテレビ初放送!
鎖国によって外国との交流が厳しく制限される江戸時代後期。大黒屋の息子光太夫は、商船神昌丸の船頭(ふながしら)として伊勢を出帆。しかし江戸に向かう途中で激しい嵐に見舞われて帆は折れ、大海原を漂流することに。海をさまよう神昌丸には17人の乗組員たち。船頭の光太夫、経験豊富な船親司(ふなおやじ)三五郎、最年長の乗組員九右衛門、喧嘩ばかりの水主(かこ)庄蔵と新蔵、どこか抜けている小市、三五郎の息子の青年磯吉…。光太夫はくじけそうになる乗組員を必死で奮い立たせ、再び故郷の伊勢へ戻るため方角もわからない海の上で陸地を探し求める。漂流を始めて8か月―。神昌丸がようやく発見した陸地は日本ではなく、なんとロシア 領のアリューシャン列島アムチトカ島。異国の言葉と文化 に戸惑いつつも、島での生活を始める光太夫たち。厳しい 暮らしの中で次々と仲間を失いながらも、光太夫たちは力 を合わせ、日本への帰国の許しを得るため、ロシアの大地 を奥へ奥へと進んで行く。行く先々でさまざまな人の助けを得て、ようやく光太夫たちはサンクトペテルブルグで女帝 エカテリーナに謁見することが叶うのだが…。
(上演:2019年/令和1年6月・歌舞伎座/公開:2020年/令和2年10月)