作品詳細
三社祭で賑わう浅草を舞台に、祭礼の山車に飾られた人形に魂が宿って踊り出すという趣向の舞踊劇。神功皇后とその老臣の武内宿禰が戦物語や恋の話などを語り合う「神功皇后と武内宿禰」、宮戸川で二人の漁師に善玉と悪玉が取りつき軽快に踊る「三社祭」、そこへ通りかかった通人と野暮な国侍のほろ酔いでのやりとりが楽しい「通人・野暮大尽」、雪に包まれた霊地清涼山に勇壮な獅子の精が現れる「石橋」と、演者二人がペアとなって、趣の異なる四つの役柄を次々と早替りで踊り分けます。常磐津、清元、長唄と音楽が変化し、江戸の風情が生き生きと描かれる華やなひと幕をお楽しみください。
(2020年/令和2年12月・歌舞伎座)