作品詳細
藤原審爾の原作「三文大将」を元に山田洋次監督が森﨑東と共同脚本で手掛けた。海に面したある工業都市で、バスの車掌をしている荒木つる代。彼女に想いを抱く同じ長屋の住人、左門泰照が巻き起こす爆笑コメディ。随所にブラックな笑いが展開する山田洋次、ハナ肇コンビの喜劇『一発』シリーズ第3作。
内面に面したある工業都市。荒木つる代は、この煤煙都市でバスの車掌をしていた。彼女には服役中の夫と赤ん坊がいたが、まだ若く、同じ長屋の住人保健所員の左門は、ひそかに想いを寄せていた。ある日、つる代のバスに長屋の同僚馬さんが河豚にあたってポックリ逝き、左門が寄贈した棺桶代を酒代にしてしまったからだった。馬さんの骨つぼを前に、バカ騒ぎをする連中。左門は烈火の如く怒ったが、酔っ払いが相手では所詮話にならなかった。この様子を見ていたお祈り婆さんが祟りを予言し、的中させた。ボルネオ帰りの大男寅造が長屋に乗り込んで来たのだ。