作品詳細
寅さんと日本画檀を代表する画家の友情は、シリーズの楽しさの一つである「寅さんとインテリ」のバリエーション。さらに、気っぷの良い姉御肌の龍野芸者ぼたんは、太地喜和子の好演もあって、寅さんとピッタリの相性。ゲストとマドンナのバランスが絶妙で、佳作となった。青観の正体がわかっても、身分の隔てなく、自分のスタンスでつき合う寅さんの魅力。青観のかつての恋人・志乃役で、岡田嘉子が久しぶりに日本映画に復帰した。シリーズ第17作。
寅さんを訪ねて、ある日、とらやに一人の女性がやってくる。旅先で知り合った“ぼたん”という美人芸者で、大金をだましとった男に掛け合うために東京にやってきたのだという。話を聞いた寅さんは怒りを爆発させ、男を捜し出そうととらやを飛び出すが、居所が解らず打つ手なし。仕方なく、以前知り合った日本画壇の大御所である池ノ内青観先生に「売るための絵を描いてくれ」と頼み込むのだが・・・。