作品詳細
GHQにチャンバラを禁止された占領時の日本映画界が生んだ人情時代劇。阪東妻三郎の戦後第一回主演作品。丸根賛太郎が監督・脚本を担当。
大井川、金谷の宿に、酒と喧嘩に滅法強い川越人足・寅八がいた。ある夜、街道筋に悪狐が出没するというので退治に寅八は出かけたが、そこで見つけたのは捨て子の赤ん坊だった。捨てるに捨てられず、意地もあって「育ててみせる」と大見得を切る寅八。しかし赤子と日々を過ごすうちに、深い情愛を抱くようになっていった。年月が過ぎ、善太と名づけられた赤ん坊は7歳になった。仲むつまじく暮らす寅八と善太。しかし、善太の意外な出生がわかるとき、二人には別れの日が近づいていた。