銀嶺の王者

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作品詳細

トニー・ザイラーを迎えて製作されたスキー映画で、『三羽烏三代記』の椎名利夫の脚本を同じく『三羽烏三代記』の番匠義彰が監督した。撮影は同じく『三羽烏三代記』の生方敏夫に、クラウスツオン・ラウテンフエルトが加わった。

雪崩で六人の仲間を失ったオーストリアの名スキーヤー、トニー・シュナイダーは、友人ハンスや母親を故国に残して日本への旅に出た。貨物船で働くうち司厨長の日本人小谷と知りあった彼は、身分を秘して日本に上陸した。小谷はトニーをつれて東京見物をさせ、故郷の信州に帰るため妹の八重子にスキー靴のお土産を買った。靴の見立てをしてくれたのはトニーだった。その靴を買った運動具店で小谷はトニーに店員の青木春江を紹介した。春江はドイツ語を勉強しウィーンに音楽を学びに行く希望をもった可愛い女の子だった。トニーは小谷と信州に行くことにした。駅について紹介された八重子の美しさに、トニーはちょっとびっくりした。小学校の先生をしている彼女と握手するトニーに、彼女の教え子で孤児の善吉が雪のかたまりを投げつけた。やがて春江も信州の家に帰ってきて、みんなはスキーを楽しんだ。春江の父六造もトニーが好きになった。大学の山岳部員で春江に好意をもつ太田滋は、トニーと親しくする春江の姿を見て心中面白くなかった。小谷の世話でスキー・パトロール員となったトニーは実は八重子を愛していたが、言い出せないでいた。

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