孤児だったサン(Sun)は、息子と同じである世界中で200万人に1人という「黄金の血」の持ち主のため、幼いころにマフィアのボス、プーパーに養子として迎え入れられ育てられた。その恩に報いるため、義理の父親であるプーパーには絶対の忠誠を誓っている。プーパーの実の息子スカイ(Sky)は、父のことを逆恨みした敵から命を狙われることに。プーパーは、サンにバンコクの大学へ通うスカイの護衛を命じる。頼んでもいないボディガードを雇われ不本意なスカイは、わざとサンに難題を突きつけるが、同じ時間を過ごし、様々な困難を乗り越えていくうちに互いに好感を持つようになる。しかしサンは立場をわきまえ、自分の気持ちを抑えようとしていた…。
ニヤニヤが止まらない胸キュンシーン満載の主従関係萌えドラマ!今までありそうでなかったマフィアがらみの主従関係。下克上をキメたいドキドキ設定。同居LOVEに萌え萌えMAX。アクションシーンも満載!
スカイにとってサンとの暮らしは、強制的な同居のなかで日夜にわたり見張られ、窮屈なものになるはずだった。しかしスカイは、サンとは違うかたちで彼を「守りたい」と思うようになっていく。サンはプーパーを「父」と呼んではいるが、無条件で愛し合う家族のぬくもりや、友達とふざけ合う楽しみを知らずに育った。スカイはそんなサンを、“孤独”から守りたいのだ。サンもまた、プーパーを通して知っていた“主の息子”としてではなく、愛情深い生身の人間としてのスカイを、命を懸けて守る決意を強めていく。「あなたが幸せなら自分も幸せ」という想いを育てるサンとスカイは、「太陽」と「空」の名の通り、ともにあって守り合うべきふたりなのだ。
サンとスカイは出会った瞬間から物理的な距離が近く、心が通じ合うにつれてそれは加速していく。危険から守るためや励ます意味もあるものの、手を握って間近で見つめ合うのはしょっちゅう。サンがスカイを抱き上げてベッドに運んだり、スカイがサンに「あーん」とごはんを食べさせたり。またサンがお風呂上りのスカイの髪の毛を当たり前のようにふいたり、スカイがサンの体をすみずみまでふく…なんてことも。ふたりの時間をうっかり盗み見ている感覚になるほど、ドキドキシーンが連発だ。
護衛のため大学生に扮してスカイと過ごすサンは、初めてづくしの日々を送るようになる。家事をこなす手先の器用さとは反比例するようで、授業で描いた絵によって画力が壊滅的だと判明し、新入生歓迎会や合宿ではぎこちないダンスを披露。そしてスカイがプレゼントしてくれる“サプライズ”の数々には、「優しくされたのは初めてです」「とても楽しかった」と心からの笑顔を見せる。サンの素直なリアクションは微笑ましいのと同時に、彼が歩んできた人生を思えば涙なくしては見られない…。
スカイは子供扱いを嫌がりながらも、父に与えられた裕福な暮らしのなかで生きてきた“お坊ちゃん”。それでも感謝とお返しの精神を当然のものとして持っており、自然に他者へと向ける。特にサンに言い放つわがままや命令の数々は、心を許した相手に向けるものだからこその甘さを含んだ“お願い”になっている。お坊ちゃんパワーを、天性の魅力で行使できる人物なのだ。何より彼がたびたび口にする「真実を知りたい」という言葉は、より強い“お願い”となって、サンのかたくなな心を開いていく。
モデルとしても活動するボートは美しく鍛え抜かれた体を駆使し、凄腕ボディガードであるサンの重いパンチやキック、バンクいわく「忍者みたい」な静かで俊敏な身のこなしを体現。一方のガンは代表作「ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance」では親しみやすい青年を演じたが、本作のスカイでは無邪気な笑顔、いたずらな顔、にらみ顔、そして恋に苦悩し涙する顔など、より喜怒哀楽の幅が激しい芝居に挑んでいる。さらにガンは主題歌「Love is coming to me」を、ボートは挿入歌「Can You Hear Me?」の歌唱も担当。全フレーズにサンとスカイの互いへの気持ちが詰まったラブソングを、甘い声で歌いあげている。
ピットとバンクはどちらもトックテンに好意を持っていただけに、第一印象はお互いによくなかった。しかしつるむようになると、ノリのよさやいたずら好きなところが意気投合。軽口をたたき合うが、その内容はピットが「バカを装って実は友人を心配してる」とバンクを理解していたり、バンクが「僕のこと恋しくならないように気をつけて」などと小悪魔的なものばかり。またピットは、当初からバンクに「かわいい」発言をしたり頭をなでたりと、スキンシップが多い。そんなふうに自覚がないまま恋心を育てたために、女の子好きで通していたピットは困惑し、仲をこじらせるのだが…。サンとスカイを隣で見守りながら、にぎやかな恋模様を描くふたりにも注目だ。