北宋の皇帝・趙禎(後の仁宗)〈ワン・カイ〉は自分を育ててくれた太后の劉娥が生みの親ではなく、生母は太后の婢女を務めていた李蘭恵だったと知る。申し訳ない思いと李家への恩返しから、趙禎は愛娘の徽柔〈レン・ミン〉を、李家の子孫・李瑋に嫁がせる。朝廷では慶暦の新政をめぐり、大臣たちが激しく対立していた。
趙禎はその狭間で公正中立を旨に各派の調整を図りながら治世に努めていた。徽柔には幼馴染みの内侍・懐吉〈ビエン・チェン〉という思いを寄せる男性がおり、趣味も性格も合わない朴訥として平凡な李瑋をどうしても好きになれずにいた。ついに嫁ぎ先を飛び出し、宮廷に出戻ってしまうが、それは社会規範を犯す大罪だけでは収まらず、趙禎の国政を揺るがす一大騒動に発展する。風雲急を告げる天下の行方、そして徽柔が辿った壮絶な運命とは…。