作品詳細
元禄絵巻さながらの華やかな舞踊。本作が誕生した明治初期の「文明開化」の生き生きとした時代の香りと風潮をも感じさせるのが特徴です。
時は華やかな元禄の世。桜が満開の上野の山は、大勢の花見客で賑わっています。ここへ派手やかに着飾った人々が花見に訪れ、辺りは一層華やぎます。花見用に新調した華麗な着物を着て浮かれ気分で楽しんでいる皆々は、酒を飲み交わすうちに、ほろ酔い気分で踊り始めます。綺麗な月明かりが桜を照らすなか、皆一緒になって花を愛で、総踊りを披露していきます。上野の山は、花盛りとともにますます盛り上がっていくのでした。
(2016年/平成28年9月・歌舞伎座)