作品詳細
全女性を号泣せしめた石川達三の問題小説の映画化!
罪を重ねる度に、恋に酔う女―彼は模範警察官、彼女はダンサー!
川地司法主任は、酒巻美代の話を訊いた。アルバイトをしながら女子大を二年で中退した美代は、モデルをしていた関係で、奥村慎太郎と知り合い、やがて奥村のために捨てられた。その時彼女は子供を宿していた。生き甲斐を失った彼女はアパートの部屋代も払えず、生まれた子供と二人でなすこともなく。うつろな日々を送っていたのであった。そして、たまたま目にした奥村の絵(それはかつて自分がモデルとなったものであった)を切り裂き、僅かに鬱憤を晴らしたといういきさつであった。