作品詳細
「平家物語」の中でも有名な平敦盛のエピソードを巧みに脚色した歌舞伎作品。
源氏の武将・熊谷直実は平清盛の甥・平敦盛を討ち取った後、世の無常を感じて出家したと伝えられている。この物語では、敦盛が実は後白河法皇のご落胤であったという設定で、院に信頼を寄せられた源義経がその秘密を知り、敦盛の命を助けるよう直実に謎かけで命じる。そしてこの段の後編にあたる『熊谷陣屋』の悲劇へと物語が続く。熊谷直実に幸四郎(現・白鸚)、直実の一子小次郎と敦盛に福助、敦盛の許嫁玉織姫に芝雀(現・雀右衛門)。
(2006年/平成18年2月・歌舞伎座)