作品詳細
関西歌舞伎の嵐鯉昇が北上弥太朗と改め松竹デビューを飾った作品。
旗本の嫡男に生まれながら、異母弟に家督を譲るためにわざと身を持ちくずし勘当を受け、東両国の岡場所でごろついていた片倉春之助こと春ンベ。賭場荒しの喧嘩から丸屋一家につけねらわれていた彼を火消鳶「は組」の女組頭お蝶は絶えずかばっていた。ひょんなことから、春ンベがだまして柳茶屋へ売りとばした田舎娘のお千代のことを後悔しているばかりでなく、この二人がお互いに愛し合っていることを知ったお蝶はお千代を身受けしてやったのだが…。