作品詳細
妖艶の肌を焼いた愛欲と痴情の焔!女の執念が生んだおそろしい怨霊!!
江戸は笠森稲荷の近くに住む踊りの師匠おせんは、美人で女盛りだが浮いた噂一つなく男嫌いで通っていた。ある日、捕方に追われ迷い込んだ宗次郎という男を匿い下男代わりに家においた。これまでおせんの面倒を見ていたやもめ暮らしの豪商和兵衛は、そんな彼女に嫉妬し、うっかりその胸のうちを、仁蔵という悪党に洩らしてしまう。仁蔵は和兵衛から褒美の金にありつこうとおせんの家に忍び込み、煮えたぎった行水の湯を彼女に浴びせて逃げ去った。おせんの顔半分は見るも無惨に焼けただれてしまった。