作品詳細
幸四郎(現・白鸚)が天保年間以来となる一人二役を復活上演した話題の舞台で江戸時代に大坂の天下茶屋で実際に起こった仇討の事件を題材にした仇討狂言の傑作。三幕目<東寺貸座敷>四幕目<福島天神の森>大詰<天下茶屋聚>まで。活躍する安達元右衛門という役どころは、四世大谷友右衛門が工夫を凝らし、以後多くの名優が演じ練り上げられてきた悪党ながら愛橋のあるキャラクター。安達元右衛門と東間三郎右衛門の二役を幸四郎(現・白鸚)、梅玉の伊織、錦之助の源次郎、段四郎の玄蕃頭、そして吉右衛門の人形屋幸右衛門という贅沢な配役で。
(2011年/平成23年5月・新橋演舞場)