作品詳細
第22作『噂の寅次郎』に次いで、二度目の登場となる大原麗子。今回は、仕事一筋で心身ともに疲れ果ててしまう証券マンの美しい妻。その夫・富永にはシリーズでおなじみの米倉斉加年。やっとの思いでマイホームを建てたものの、仕事に嫌気が差して失踪してしまう中年男を好演している。寅さんは、ふじ子への思慕を抱きつつ、富永を必死に探す。美しいふじ子に、不埒な気持ちを持つまいとする寅さんは懸命に。富永の父に新国劇のベテラン、辰巳柳太郎、桜井センリのお人好しのタクシー運転手に、かつての銀幕の名花・風見章子、津島恵子など、キャスティングの妙も楽しい。シリーズ第34作。
ひょんなことから、一流証券会社の課長・富永健吉と焼き鳥屋で出会い意気投合した寅さんだったが、数日後、なんとその健吉が蒸発してしまう。あわてて、寅さんは健吉の妻・ふじ子とともに健吉の故郷・鹿児島へと亭主探しの旅に出るが…。