作品詳細
町奴と旗本奴の姿を生き生きと描いた河竹黙阿弥の名作。江戸の町奴の頭領として後世に名を知られた幡随院長兵衛に吉右衛門、長兵衛の女房に玉三郎、敵対する旗本奴水野十郎左衛門に菊五郎ほかの出演で。
江戸の芝居小屋・村山座は今日も大入り。ところが上演中に旗本奴水野十郎左衛門の家臣が酔って騒ぎだしたので、町奴の幡随院長兵衛がこれを打ち据えた。十郎左衛門が長兵衛を呼び止めると、長兵衛の子分達が駆け出し一触即発となるが、長兵衛がその場を収める。後日、十郎左衛門の宴に招かれた長兵衛は、女房や弟分たちに別れを告げ、水野のもとへ向かうのだった。
(2006年/平成18年2月・歌舞伎座)