作品詳細
戦後間もない1947年に発表されて一大ベストセラーとなり、翌年早くもマキノ雅広監督によって映画化されていた田村泰次郎の同名小説を、奇才・鈴木清順が独自のタッチで再映画化。終戦直後の東京。マヤは、ひょんなことから知り合った女性せんに誘われ、焼け残ったビルの地下を舞台に、彼女や美乃らと共同で、夜の女の商売を営むようになる。彼女たちの間には仲間同士の厳しい掟や縄張り意識があり、タダで男と寝るのはご法度とされていた。そんなある日、米兵を刺してMPから追われ、自らも傷ついた復員兵の伊吹が、ビルに逃げ込んでくる。マヤたちに匿われ、手厚く介護された伊吹は、無事に回復するが、やがて彼をめぐって、女たちの間で激しい争いが生じるようになる。