奥州安達原 袖萩祭文

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作品詳細

しんしんと雪の降る中、父、平傔仗直方(東蔵)の難儀を知った盲目の袖萩(雀右衛門)は、娘お君に手を引かれ駆けつけるが勘当された身ゆえ門戸を開けられない。そこへ直方と母の浜夕(笑三郎)が姿を現す。親の意に反して身分も分からぬ男と駆け落ちした袖萩は対面することすら許されないのだった。そこへ源義家(七之助)の命を狙う安倍宗任(勘九郎)が現れ…。

平安時代末期、源義家らによって滅ぼされた安倍一族の再興を志す貞任と宗任兄弟による復讐を軸に、それに関わる家族や人々の悲劇が描かれる。前半は袖萩が幼い娘を伴い三味線を弾きながら祭文に事寄せて心情を語る場面、後半は袖萩の夫で実は敵方だった貞任(芝翫)が本性を顕す見せ場が見どころの時代物の傑作。

(2020年/令和2年1月・歌舞伎座)

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