作品詳細
梶原平三景時ら平家方の武将が鶴ヶ岡八幡宮に参詣するところ、源氏方の六郎太夫(歌六)と娘の梢(孝太郎)が刀を買ってもらおうとやってくる。刀の目利きを頼まれた梶原(仁左衛門)は稀代の名刀であると鑑定するが、俣野(男女蔵)が名刀の確認を大庭(彌十郎)にすすめたため、二人の罪人を重ねて斬る「二つ胴」で梶原が斬れ味を試すことになった。しかし、死罪人が一人足りないことがわかると六郎太夫は自らの身体を差し出す。試し斬りを請け負った梶原が一気に刀を振り下ろすと…。
平家方につきながら源氏に心を寄せる梶原の「物語」など見どころが多い本演目は通称「石切梶原」と呼ばれる。
(2020年/令和2年10月・歌舞伎座)