作品詳細
「六歌仙」とは小野小町をめぐる5人の歌の達人のことをいいますが、僧正遍照、文屋康秀、在原業平、喜撰法師、大伴黒主をそれぞれテーマとして五つの変化舞踊に作られたものです。
「業平小町」はその第三段で長唄で踊ります。十二単衣姿の小野小町を四世雀右衛門、束帯姿の業平を梅玉、二人の美男美女が優雅な舞を披露します。「文屋」は清元で、小野小町が御簾の中で和歌を案じている設定。前段は業平と小町のクドキや扇づくしの踊りで業平が小町に言い寄りますが、すげなくふられて去るという場面。後段は文屋の洒脱な法師の踊りや江戸の流行り唄を、染五郎が踊ります。
(2006年/平成18年9月・歌舞伎座)