作品詳細
十二歳の天才少女美空ひばり登場!爆弾娘が主人公の音楽メロドラマ。
自分の作曲した『悲しき口笛』という歌を手かがりに、外地から復員してきた兄が、行方不明の妹を探し回り巡り会うまでを描いた作品。戦後の荒んだ社会の中を健気に生きる可憐な少女の役柄で、天才少女歌手・美空ひばりが本格主演、ひばりが歌った同名主題歌も大ヒットし、全国にひばりブームを巻き起こした。監督の家城巳代治は、本作発表後、まもなくレッドパージにより退社、活躍の場を独立プロに移している。
横浜桜木町には風太郎といわれる自中労働者が群がり、浮浪児たちと一緒にあちこち散在していた。田中健三(原保美)は駅前にぼんやりやってきたが、それは一人の妹ミツコ(美空ひばり)を探す為であった。彼は最近外地から復員してきたばかりで、帰ってみれば家も焼け、ミツコの行方も分からなくなっていた。健三は以前音楽道を志し、ミツコのために「悲しき口笛」という歌を作って戦地に出て行った。今こうなってみるとその歌が唯一のミツコを探す綱であった…。