作品詳細
子を失った母の悲痛な姿を描いた哀しくも幻想美あふれる舞踊。原作は能の「隅田川」。
我が子をさらわれ、行方を尋ね歩くうちに狂気になった母・斑女の前を玉三郎が演じる。平成17年6月京都南座の「坂東玉三郎特別舞踊公演」から、清元ではなく長唄で新たに作られた新曲で上演された一幕。
人買いに連れ去られて京都から隅田川のほとりまで来た梅若丸は、病になり置き去りにされて12歳という若さで死んだ。一年後、我が子の行方を尋ね狂気になった母・斑女の前が辿り着き、渡し船の舟長から我が子の死を知らされ嘆き悲しむ…。玉三郎の斑女の前に、竹三郎の船長で。
(2005年/平成17年6月・南座)