作品詳細
鶴ヶ岡八幡宮の社頭で大庭三郎景親ら平家方の武将が石橋山の戦いについて争議しているところ、梶原景時が参詣にやってきた。景時の計らいで勝利の祝杯をあげているところに六郎太夫と娘の梢が、刀を買ってもらおうと現れる。鑑定した景時より稀に見る名刀であると聞き、大庭はすぐに買い上げようとするが、三百両との値段に俣野が切れ味を確かめないと買えないと提案する。そこで金の工面に窮する六郎太夫が自らの身体を差し出し、試し斬りを請け負った梶原が一気に刀を振り下ろすと…。
智勇にすぐれる武将梶原景時が颯爽とした捌き役ぶりを見せる、歌舞伎の様式美にあふれる一幕。
(2019年/令和元年6月・歌舞伎座)