作品詳細
日本三景のひとつとして有名な安芸の宮島・厳島神社は平清盛によって建てられた。 その厳島神社を背景に、闇の中で登場人物たちが探り合いながら、無言で宝を奪い合う「だんまり」という演出方法で美しい絵面の見得を極めてみせる。中でも傾城の浮舟太夫は実は袈裟太郎という盗賊で、終盤ぶっかえりから傾城六方(けいせいろっぽう)を踏んで幕外で引っ込むという見せ場がある。
傾城浮舟太夫実は盗賊袈裟太郎に時蔵、大江広元に歌昇(現・又五郎)、新中納言知盛に信二郎(現・錦之助)、白拍子祇王に孝太郎、畠山重忠に彦三郎(現・楽善)、平清盛に左團次ほかの出演で。
(2001年/平成13年11月・歌舞伎座)