一條大蔵譚 奥殿

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作品詳細

平家全盛の世。かつて源義朝の妻であった常盤御前(魁春)は、敵方の平清盛の寵愛を受けた後、阿呆と噂される公家の一條大蔵卿(白鸚)のもとへ嫁ぎました。源氏方の吉岡鬼次郎(芝翫)と妻お京(壱太郎)は、常盤の真意を探るため大蔵卿の館に潜り込みますが、源氏再興の思いをなくした様子で楊弓遊びに興じる常盤。堪えかねた鬼次郎が意見すると、実はその矢は平家調伏のためであったと本心を明かします。そこへ、常の様子とは異なる威厳あふれる大蔵卿が現れ…。

味わい深い義太夫狂言の名作。密かに源氏に心を寄せる大蔵卿の作り阿呆と颯爽とした本性の二面性が、魅力的に描き出されます。

(2020年/令和2年11月・歌舞伎座)

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