作品詳細
森鴎外の原作を宇野信夫が戯曲化した作品で、37年ぶりに再会するおしどり夫婦の愛情物語を、勘九郎(十八世勘三郎)と玉三郎のコンビでご覧下さい。
何かにつけ鼻を撫でる伊織の癖、甚右衛門のしつこさ、春を待つ桜の若木などが、物語の伏線となっており、シンプルなストーリーのなかに、若く仲の良い夫婦が別れ別れになる寂しさが巧みに描かれます。美濃部伊織(みのべいおり)に勘九郎(十八世勘三郎)、妻るんに玉三郎、下嶋甚右衛門に橋之助(現・芝翫)、弟久右衛門に勘太郎(現・勘九郎)、甥久弥に獅童、その妻きくに七之助の配役で。
(2002年/平成14年4月・歌舞伎座)