作品詳細
「網打」佃の海辺で漁師がひと踊りして横になっていると、弁当をねらって真っ赤な大蛸がにょろにょろと現れる。弁当を取ろうとする大蛸、取られまいとする漁師、その奪い合いがいつのまにか痴話喧嘩になってしまう江戸歌舞伎らしい面白さを堪能してください。
(1997年/平成9年11月・歌舞伎座)
「棒しばり」は岡村柿紅が踊りの名手、六代目菊五郎と七代目三津五郎のために書いた作品。二人の名人を後ろ手や両手を伸ばして棒にしばって踊らせるという所作のなかに古来の棒術の手と、棒踊りの手が秘められているとも言われ、狂言味とあわせてどうこなすかが見どころの舞踊劇を勘九郎(十八世勘三郎)・八十助(十世三津五郎)の名コンビで。
(1998年/平成10年8月・歌舞伎座)