作品詳細
TV版、映画版の『三匹の侍』を手がけた五社英雄監督がメガホンを取ったアクション時代劇。家老の口車に乗せられて城代家老を斬り、さすらいの旅を続けるニヒルな浪人と、藩命を受けて天領の山中で砂金を盗掘している下級武士を主人公に、壮烈なチャンバラが迫力十分に描かれる。平幹二朗扮するニヒルな浪人・平木弦之助と、加藤剛扮する郷士・山根十郎太が展開する壮絶なチャンバラが見どころ。
安政四年十月、飯富宿に浪人平木弦之助がやって来た。彼は人材登用藩政改革の藩論を覆えせると判断し、城代家老山岡監物を斬った。だがこれは次席家老星野頼母の策略であった。しかも平木は、星野の命令で、監物の一人娘山岡美沙とその許婚鳥尾大三郎、剣術師範香取軍太夫らに、仇として追われる身となった。追手の一行は顔役の寅五郎の助けで平木を見つけ、仇討ちと迫ったが、平木の親友であった鳥尾は、平木を射つことができなかった。平木は寅五郎の子分丹次から、山奥の川で砂金が取れることを聞き、逃げる金を求めて、丹次と二人山へ入った。山には藩の命令で砂金を掘る山根十郎太と妻たかがいた。